2008年 08月 24日
二つ折り財布製作工程。 ターメリックイエロー染め。
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オーダーいただきました黄色いシンプルな二つ折り財布の
製作工程を順を追ってゆっくりと紹介させて頂こうと思います。
素材はベジタブルタンニングレザー。
天然染料のご指定で「黄色」発色はくすんだ感じの黄色との事でした。
これから約二日間かけてヌメに染色してゆきます。
本日届いたターメリックから染料を煮出していきます。
弱火でじっくりとしっかりと。
色的にカレーでも作っているかのよう。
届いたばかりのターメリックはとても硬くこのままでの粉砕にはちょっと向かないようなので
しばらく焚いた後、鍋の中でペンチを使いある程度粉砕してゆきます。
白の植物系繊維の場合はここまで煮出す必要はないでしょう。
革の場合はキレイに発色させるためこのまま煮詰め純度の高い
染料を取っていきます。
その後、十分に色素を煮出した液体を木綿で濾過し不純物をキレイに取り除きました。
ビンに移し薄く重ね塗りをし、納得のいく発色まで繰り返してゆきます。
今日はここまで。
一晩乾燥させ明日もう一度色を重ねていきます。
乾燥後にはターメリックの渋いイエローがより浮き上がって来るはずです。
今回の革は1.2ミリ厚です。
染色が終わった革をパーツごとに切り出し仕立てに入っていきます。
重なる部分の「漉き」を各パーツ事におこないます。
最大5枚の革が重なる部分もありますのでそのまま仕立てると
異様に厚い部分がでて来ます。コバのラインをスマートに仕上げ、
丈夫で使いやすい財布を仕立てるためにはココが一番要の工程!
先ずはコインケース部分。マチの折込部分は重なるとかなりの厚みが出てきますので
重なる部分を重ねた状態で1㎜以下まで漉いておきます。
重なった時、内側になる部分は「先端0ミリ」、表面となる部分はステッチにより「押さえ」になりますので強度を考えて漉いてください。
コインケースのフラップに豚革の裏地を充て切りそろえます。
フラップのコバを先に仕上げておきます。
財布外周以外のコバはその都度仕上げておかないと後で磨けなくなります。
コバ処理・・折角なのでこの財布には天然染料のみで仕上げたい物です。
なのでコバには染料を入れず「熱」による変色と硬化を利用し強いコバを鍛えていく事にします。
ペーパーで整えたコバを水で軽く湿らせて置きます。
高熱の鏝をあて表面をさっと焼き締めて行きます。
湿らせる加減と鏝の温度には注意しましょう。
その後コバをペーパーで形成しフノリで磨いてゆきます。
この工程を何度も繰り返しコバを強く鍛えていき最終的に蜜蝋、マツヤニを溶かしこみます。
こうする事で爪を立てても跡さえつかない美しく強いコバを作る事が出来ます。
足りなくなった染料の追加注文分がようやく入荷。
仕立て再開です。コインケース部分とカードスロットを作れば後は外周を含め
札入れ部の間仕切りと供に縫い上げほぼ完成します。
もっと詳しく工程を紹介する予定でしたがお待たせしているので
また別のオーダーと供にご紹介できればと思っております。
完成まで後一息!
コインケース部分はすでに完成。
くるみボタン。
カードスロット部分は薄く漉きへり返して念を入れておきます。
内装の仮止め。明日は札入れの間仕切りと外周を張り合わせ完成は目前です!
お待たせして申し訳ない。
ターメリックイエローの手染めの二つ折り財布・・完成!
製作工程を順を追ってゆっくりと紹介させて頂こうと思います。
素材はベジタブルタンニングレザー。
天然染料のご指定で「黄色」発色はくすんだ感じの黄色との事でした。
これから約二日間かけてヌメに染色してゆきます。
本日届いたターメリックから染料を煮出していきます。
弱火でじっくりとしっかりと。
色的にカレーでも作っているかのよう。
届いたばかりのターメリックはとても硬くこのままでの粉砕にはちょっと向かないようなので
しばらく焚いた後、鍋の中でペンチを使いある程度粉砕してゆきます。
白の植物系繊維の場合はここまで煮出す必要はないでしょう。
革の場合はキレイに発色させるためこのまま煮詰め純度の高い
染料を取っていきます。
その後、十分に色素を煮出した液体を木綿で濾過し不純物をキレイに取り除きました。
ビンに移し薄く重ね塗りをし、納得のいく発色まで繰り返してゆきます。
今日はここまで。
一晩乾燥させ明日もう一度色を重ねていきます。
乾燥後にはターメリックの渋いイエローがより浮き上がって来るはずです。
今回の革は1.2ミリ厚です。
染色が終わった革をパーツごとに切り出し仕立てに入っていきます。
重なる部分の「漉き」を各パーツ事におこないます。
最大5枚の革が重なる部分もありますのでそのまま仕立てると
異様に厚い部分がでて来ます。コバのラインをスマートに仕上げ、
丈夫で使いやすい財布を仕立てるためにはココが一番要の工程!
先ずはコインケース部分。マチの折込部分は重なるとかなりの厚みが出てきますので
重なる部分を重ねた状態で1㎜以下まで漉いておきます。
重なった時、内側になる部分は「先端0ミリ」、表面となる部分はステッチにより「押さえ」になりますので強度を考えて漉いてください。
コインケースのフラップに豚革の裏地を充て切りそろえます。
フラップのコバを先に仕上げておきます。
財布外周以外のコバはその都度仕上げておかないと後で磨けなくなります。
コバ処理・・折角なのでこの財布には天然染料のみで仕上げたい物です。
なのでコバには染料を入れず「熱」による変色と硬化を利用し強いコバを鍛えていく事にします。
ペーパーで整えたコバを水で軽く湿らせて置きます。
高熱の鏝をあて表面をさっと焼き締めて行きます。
湿らせる加減と鏝の温度には注意しましょう。
その後コバをペーパーで形成しフノリで磨いてゆきます。
この工程を何度も繰り返しコバを強く鍛えていき最終的に蜜蝋、マツヤニを溶かしこみます。
こうする事で爪を立てても跡さえつかない美しく強いコバを作る事が出来ます。
足りなくなった染料の追加注文分がようやく入荷。
仕立て再開です。コインケース部分とカードスロットを作れば後は外周を含め
札入れ部の間仕切りと供に縫い上げほぼ完成します。
もっと詳しく工程を紹介する予定でしたがお待たせしているので
また別のオーダーと供にご紹介できればと思っております。
完成まで後一息!
コインケース部分はすでに完成。
くるみボタン。
カードスロット部分は薄く漉きへり返して念を入れておきます。
内装の仮止め。明日は札入れの間仕切りと外周を張り合わせ完成は目前です!
お待たせして申し訳ない。
ターメリックイエローの手染めの二つ折り財布・・完成!
by toro825
| 2008-08-24 14:37